日本未来学会創立20周年記念シンポジウム
◆日本語の未来◆
このところ、世界のあちこちで日本語を学ぼうとする人が急増しているという。日本語ブームがおきているという人もいる。これは何を示唆するものだろうか。当の日本人自身は、日本語は独特な言語で、外国人がこれを習得するのは極めて困難だと、今日まで思い込みがちであったが、これは日本人側の思い違いであったのだろうか。あるいは、最近のこの風潮は結局はひとときのあだ花に終るものに過ぎないのだろうか。
未来研究は、漫然と未来の予測をすることでなく、常に現在の中からさまざまの変化の予兆を見出し、それを評価することに意義がある。それは日本未来学会が主張し続けてきたことでもある。これを、私たちは未来からの呼びかけと言ったこともある。とすれば日本語をめぐる最近のさまざまの動きは、これもまた未来からの呼びかけとして重要な意味を持つものではないかと考える。
・ 日時 1988(昭和63)年7月9日(土)
・ 会場 日本プレスセンターホール
・ 懇親会会場 富国生命ビル28F東京会館
・ 主催 日本未来学会
・ 共催 日本創造学会、情報通信学会、日本生活学会
・ 後援 読売新聞社
・ 協賛 日本電信電話、日本アイ・ビー・エム、日本電気、
富士ゼロックス、TBSブリタニカ
◇プログラム◇
9:45〜10:00 開会挨拶
林 雄二郎 (日本未来学会会長)
10:10〜11:00 基調講演@
「日本語国際化への障害−日本人の言語観−」
鈴木 孝夫 (慶応大学言語文化研究所教授)
11:15〜12:15 基調講演A
「日本語が国際語になるには」
アントニオ・アルフォンソ (オーストラリア国立大学名誉教授、
放送大学客員教授)
13:30〜14:10 「日本語の未来」懸賞論文当選発表−入選者
審査報告 加藤 秀俊 (日本未来学会理事長・審査委員長)
14:30〜17:00 パネルディスカッション 「日本語の未来」
(コーディネーター) 林 雄二郎
(パネリスト)
加藤 秀俊
川喜田 二郎 (日本創造学会会長)
猪瀬 博 (情報通信学会副会長)
川添 登 (日本生活学会理事長)
鈴木 孝夫
アントニオ・アルフォンソ
17:30〜19:30 懇親会