クラウドコンピューティングセキュリティ技術では、Web 2.0 技術などに関連する形態の脅威(Webアプリケーション)のほか、仮想化技術に係わる脆弱性など(例えば、サーバーへの侵入により稼動する仮想サーバー群も危険)も存在しており、また暗号化と鍵管理の重要性はもとより、データ保護管理、国家による管轄権など、クラウドネットワーク(コンピューティング)に付随する新たな技術要求も出てきている。
クラウドコンピューティングのセキュリティにおいてはSaaS、PaaS、IaaS(HaaS(Hardware as a Service))の3層モデルとこれを包括しあうオーバーレイネットワークやサーバー等の分散・仮想化によるオーバーレイ層におけるセキュリティなど、幾つかの課題がある。本調査では、米国GSAが中核となっている「連邦政府クラウドコンピューティングイニシアティブ」や欧州のENISAなどが進めているクラウドコンピューティングにおけるセキュリティ対応など海外事例を踏まえてクラウドコンピューティングにおけるセキュリティの課題、研究開発動向などの検討を行うものである。