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知識社会に関する調査研究報告書

IT革命、グローバリゼーション、産業のサービス化、知財重視など、現代社会は、急速に、工業社会から知識社会への移行を進めている。しかし、実態がいかなるものか、識者により、その内容は様々である。

本調査は、知識社会について、その実相を明らかにし、関係者の間で理解と課題を共有することによって、これからの社会に必要な、人材、教育、国際競争力、科学技術、産業の在り方等について、政策を検討する際の共通の基盤を構築することが目的である。

2030年の日本を対象に、知識社会のあるべき姿や解決すべき課題など、文献調査と面接調査を通じて知識社会に関して多様な側面から検討を加え、整理を行った。

(1)文献調査

文献調査の対象は大きく2つに区分される。「知識社会」という用語を対象とした調査と各国の政策動向調査である。

①知識社会に関する調査

知識社会に関する文献調査を行い、知識社会に関する言説を整理した。

②科学技術政策・産業技術政策動向に関する調査

科学・技術の研究開発による知識生産や産業技術への応用により社会が発展し、人々は大きな利益を享受してきた。今後もその本質は変わらないと考えられる。

米国や欧州では、科学技術や産業技術政策に関する各種施策が存在し、経済政策や社会政策と連関していることから、米国・欧州の政策動向や歴史的経緯を踏まえるため、資料の収集及び政策動向の整理を行う。また、産業のおけるイノベーションだけでなく、イノベーションを広く捉えて動向に関する調査を行った。

(2)面接調査

現代を知識社会と捉えた際に存在する様々な課題群を、産、官、学、市民団体・NPOのリーダー層(33名)を対象とした面接調査によって収集し、25年後の日本社会に必要な、人材、教育、国際競争力、科学技術、産業の在り方等に関する意見を収集した

面接調査の対象者は様々な分野に跨っており、社会や政策への関心も多岐にわたっているため、必ずしも一律に知識社会と直結するような意見を収集できない可能性があった。そこで「知識社会」への変化に関する設問を端緒に、面接対象者の立場や専門分野から見た社会のあるべき姿、ビジョン、課題等に関する意見を収集できるような面接調査を実施し、政策検討のための共通基盤として集約できるような情報を収集した。

(3)「知識社会」像の整理

上記(1)(2)で収集された情報から、「これからの社会に必要な、人材、教育、国際競争力、科学技術、産業の在り方等について、政策を検討する際の共通の基盤」を整理し、記述した。

2006年06月01日 更新
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